自受法楽の境涯を求めて

　　 　　　　ヘメロカリス

　　「年だし時間がないからと言って会長をやっと交代してもらった
　　　と思たら　今度は別の会から名前だけでいいから頼むと言うのよ
　　　・・どうしたらいい・・あなた！　」

　　「本気でやる気がなければ受けては駄目だよ」

　　「力が無いからと言って断っているのよ・・でも　あまり言うから・・
　　　やって出来るようなら・いいけど　無理なら止せばいいと思っている
　　　のよ・・・どうかしら」

　　「そんな無責任は駄目だよ・・相手は出来ると思うから頼むのだから
　　　何としても　今の苦境を立ち直らせる覚悟がないのなら・・
　　　止めたほうがいいと思う
　　　自分に力が有るとか無いとかの問題ではないよ
　　　
　　　それとね　力が有るか無いかは自分では見えないんだよ
　　　他人の事は良く見えるんだけど
　　　よく　力の無い人が偉そうなことを言っているでしょう
　　　自分が見えないから平気なんでしょう」

　　「わかったわ　・・二三日の内に腹を決める」