自受法楽の境涯を求めて

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　　「お友達に聞いたのよ　何が目的で生きてるのって・・

　　　そしたら　幸せになるためじゃないと　はっきりと言ったのよ・・

　　　信心してないのに　たいしたものよ・・・」



　　「目的がハッキリしていれば・・年を取ったからといって時間をもてあそぶ

　　　こともないだろうから・・生きがいのある人生が送れるだろうね」


　　「でも　普通みんなが考えている幸せと言うのは　いつ崩れるかしれない幸せよ

　　　何も悪いことがない時はいいけど・・・だけど年を取ってくれば自然にシワもできる

　　　し　体も弱くなってくるし　あちこち痛くなってくるでしょう・・・

　　　幸せなんて喜んでいられないわよ」



　　「そこで自受法楽の境涯が必要になってくるわけだ

　　　病気していても楽しい　仕事していても楽しい　悩みを抱えていても楽しい・・

　　　何をしていても楽しい　生きていること自体が楽しいと言う境涯だよ」


　　「自受法楽の境涯というのは　成仏の境涯のことでしょう

　　　仏道修行して仏の境涯に成ることね。

　　　世間では　仏道修行してない人にも　亡くなると仏に成ったというわね」

　　　
  

　　


　　「土手の上は風が強いから・・こうやって歩こう・・・」


　　「わぁ～　ピッタリくっついて・・・これなら寒くないけど・・・

　　　山ぎわに行ったら・・・手をつなごう」


　　「車がずいぶん入ってくるね　申し訳なさそうに挨拶していくけど・・・

　　　道路じゃないんだから　車を入れなければいいのにね

　　　大事な自然を残しておかないとね」



　　「市民運動が盛んなとこは　土地を買ってまで自然を増やして

　　　いる所があるのよ」


　　「ここだって　近くに三本木工業団地が出来たんだろう・・・

　　　道路も作ったし　老人も増えていくんだから・・・

　　　自然の憩いの場所にしないとね」


　　「あなた！　ネコとカラスが何か取りっこしているわよ・・・

　　　近寄ってもネコは逃げない」



　　「さっきの車がトランク開けていたから・・餌を置いていったんだろう

　　　ネコは夢中で食べているから逃げるのを忘れているんだよ・・かわいそうに」



　　「さんざん　ネコに癒されておきながら・・・

　　　嫌になったから・・捨てたのかね」  

　　


　　「モシモシ！　　合唱の方は終わったんだけど・・・貴方の方は・・・　？
　　　わたし　ずっと運動してないから・・・お店に行かないで　何か買っていって
　　　涼しいとこで一緒に食べたいんだけど…？」


　　「こっちは大丈夫だよ！　　じゃー　　僕が買っていくから
　　　１２時に落ち合うことにしようか・・・」


　　「まるで　恋人同士のデートみたいね・・・」


　　「車　乗りこむ時は３５度あったよ　走っていたら３２度で落ち着いたけど
　　　今年　最高の暑さだね」


　　「この　あずまや　は見晴が好いし風もあるわね・・・
　　　どうして　こういう処に　犬の毛を　沢山散らかしておくのかしらね・・・」


　　「捨て猫なんか　惨めなもんだよ・・・痩せてフラフラしているのが・・ずいぶん
　　　居るんだけど・・・最近　餌を７持ってくる人がいるとみえて・・見なくなったね」


　　「車の音を聞くと　飛んでくる所が　沢山あるみたいよ
　　　捨てるなら　初めから飼わなければいいのにね」


　　「動物に癒してもらう人は　必要かもしれないけど、一時の興味や、拾ってきた人は
　　　飽きれば捨てるかもしれない・・・この間　生まれたてのが何匹も、箱と餌と
　　　いっしょに　吾妻やに捨ててあったよ」


　　「あなた　こんなにアジサイがさいていた？・・・」


　　「今までは　手をつなぐのが夢中で　花が目に入らなかったのかな？」


　　「一緒にコウモリに入っている方が涼しいわね・・・」


　　「ミトコンドリアが沢山できるだろうな・・・」
　　　
　　　　  

　　


　　
　　　冨岡　大塩ダム



　　「ここへ来るのは久しぶりね　紫陽花が大分咲いてきたわね・・・」


　　「紫外線が強いから・・コウモリをさした方が　いいよ」


　　「今日は　ずいぶんカップルが多いわね・・・
　　　若いカップルもいるけど　私達のように腕を組んでいないね・・・
　　　恥ずかしいのかな？・・・」


　　「いや！　　それもあるけど男の方が照れて出来ないんだよ・・
　　　女の人は待っているんだけどね・・・
　　　女心を理解しない　のと　解っていても行動に移すだけの愛情の
　　　持ち合わせがないんだよ・・・」


　　「私　アジサイ　あまり好きでないけど・・・
　　　貴方と何回か見ている内に、頭の重い花が風に揺れて
　　　いるの　気になるようになったわよ・・」


　　「そうかい！　　私は・・雨の中・・・一人で見るアジサイが一番好きだね
　　　若いころの思い出を　今でも引きずっているんだろうね・・
　　　色は青だね・・・何ともいえない寂しさの中に、・・・
　　　勇気が湧いてきた思い出がああるんだよ」

　　  

　　


　　


　　


　　「あなた、久しぶりね、此処へ来て散歩するの・・
　　　お尻の形を元に戻すには・・大股で歩くんでしょう・・」


　　「威勢良く手を振るから・・手を繋げないね」


　　「あなた、十界論の話しをしてよ・・」


　　「あぁ・・そうだね！　　これは大変なことなんだよ
　　　法華経の基本で簡単なんだけど・・一番大変なんだと思う。
　　　もし、これが理解できたら・・学者なんか問題じゃあない程に
　　　正しい物の見方ができるようですよ

　　　苦しみの原因も解るし、幸せになる方法もわかるし、
　　　人生の目的がはっきり見えてきます」


　　「それを簡単にまとめて、もらわないと困るのよ・・」


  

　　


　　「ここは、皆お弁当を食べてて座るとこないね」


　　「あなた！　こっちの方は写生の人が随分いるわよ・・
　　　きっとバスで来ているのね」


　　「遊歩道に入っちゃうと、お弁当を食べる処がないから・・
　　　画を描いているのを眺めながら・・
　　　この草の上がいいだろう・・敷物を広げて」


　　


　　


　　


　　  

　　


　　「あなた！　この時間がちょうどいいわね」


　　「明るくなり始めたところだね、・・鯉が３匹だけだね、あとは小さいのが
　　　幾つか、去年は大きいのが、ずい分いたけどな。
　　　金網の仕掛けで取っていたからな」


　　「家に持って行って食べるのかしら・・空き缶捨てて行くし・・袋は、きっと
　　　魚に餌をやった人ね、子供を連れてくる若いお父さんがいるから
　　　遊びながら、なんでも捨てていくんでしょう」


　　「ここは人が始終通っているから、こんなもんだけど、ちょっと入った畑道
　　　なんかゴミ捨て場になって・・すごいよ。
　　　大塩はネコがわりと少ないね」

　
　　「餌を運ぶおばさんが、いないからよ。
　　　ゴミを捨てる生き方をしている人は、ちょっと何かあると
　　　ストレスが溜まってしまうでしょうね・・きっと」


　　「そうだね・・人のためになって楽しむのではなくて、自分の欲望を満足
　　　させて楽しむ方を優先しているから、自分の希望が通らなくなってくると
　　　ストレスがどんどん溜まっていくだろうね」


　　「若い人も大変ね！　正社員になれない人が多くて」


　　「自分の国の青年を干ぼしにして、自分の会社の利益のために
　　　外国に仕事を持ってってしまんだからね」


　　「若い人たちも、益々ストレスが溜まってしまうわね、こいう国ではね」


　　「今日もガッチリ、エネルギーを入れて、楽しく出発だ！」  

　　


　　「あなた、何度あるかしら・・・誰もいないのね」


　　「運転中３５度あったから・・風のないところは３７度はあるだろう。
　　　それにしても、この暑いのに、ずいぶん楽しそうだね。
　　　きれいな顔をしている・・」


　　「またー　　体温より高いんだから、しかたないわね・・この汗・・
　　　白馬は、あなた、もう少し厚いシャツがいいわよ、行く時は、男は長い手袋
　　　がないから、今のを着ていって、向こうへ行ったら着替えたら
　　　靴のほうは痛くない？」


　　「暑さなんかではストレスは感じないけど、陽に焼けてしょうがないから
　　　明日からは朝早くにしよう、時間なんとかやりくりしてさ」


　　「４時半から５時半まで散歩にしよう。
　　　そうすれば一緒に”みんなの体操”まで５０分間、勤行ができるでしょう」


　　「それで決まり！　　ずいぶん嬉しそうだね・・・」


　　「あなたこそ！　　今何やっても楽しいのよ・・友達のことも心配できるし
　　　きっと、もし入院してても、この分だと楽しくやれるかもしれないよ」

　　

　　  

　　


　　「私達、家から一歩外に出ると恋人同士よね」


　　「まあ、そうだね！　　それが希望で、今のところは、そうにしているわけだけど
　　　もっと、いい方法があれば、何時でも変更していくよ」


　　「二人で遊ぶ以外は、それぞれ自分の必要なことをやって、協力しなければ、
　　　ならないところは協力して、家にはいったら、あなたの女房であり、いい
　　　おばあちゃん　になればいいのね・・・確認しておかないとね」


　　「今までどうりだね・・もう　これでやってきて三年目かね。
　　　世間では、いろいろ老後の過ごし方が本になって出ているけど、多くの人の
　　　考え方も勉強して、自分にあったものを取り入れていけば、良いと思っている」


　　「今読んでいる曽野綾子さんの　老いの才覚　もなかなかいいわね。
　　　一応、こういったのが基本よね」


　　「子供たちに、あまりうるさく言わないで、まかせて暖かく見守ってやる
　　　相談されたときに親身に教えてやる、と解っていても、・・そういう心に
　　　自分をもっていくのが大変なんだよ」


　　「貴方が何時も言っているー人に思いやりを持って、感謝の気持ちがもてれば
　　　幸せになれるーと解っていても、そう言う気持ちに自分を成長させるには・・
　　　どうしたらいいのか？・・と同じことね」


　　「とにかく、目的に向かって仲好くがんばろうね・・
　　　その過程で真の幸せがつかめると思うよ」


　　　今日もいい運動ができました。

　　　帰ってから寝るまでの間に、軽いストレッチと耳のうしろのポイント療法

　　　をやるつもりです。
　　　  

　　


　　「もう桜もおしまいね・・・

　　　あなた、聞いてよ・・

　　　お友達の家に、アリの業者が今年で最後になる検査にきて、撮った写真を何枚か

　　　見せて、アリは出てないけどヘビのヌケガラがたくさんある　と言うんだって。

　　　お友達は驚いて、高額と思ったんだけど、進める換気の機械を二っつ９万円で

　　　買うことにしたんだって。

　　　業者の人が年を聞いて７０歳以上だったので、承認のひとのハンコがないと

　　　売れないと言うので私のとこに頼みにきたのね。

　　　私は７１歳で証人になってやれないのよ」


　　「証人がなければ販売できない売り方だから、それ　怪しいんじゃないの」


　　「私もそう言ったんだけど、アリの薬を撒いてもらって４０万円したんだから

　　　これぐらい、しょうがない　て・・」


　　「大工やっている弟に話したら・・怒られたって・・

　　　でも買うみたいよ。お友達はヘビが大嫌いだから」


　　「人は、何かあると冷静な判断が出来なくなってしまうんだね。

　　　心の状態がいつも動いているからな」


　　「私のことを言っているのね・・早く歩かないと・・

　　　・・あなた・・手をつないで！！」

　　  

　　

　　御嶽山　展望台　埼玉県神川町
　　
　　北に赤城　榛名、西に鬼石の街並み、南に秩父連山、東は関東平野
　　が広がっている

　　「この　りんご密がいっぱいだね　ほら！　むけたよ！」

　　「ありがとう、あなた　気お付けてよ　落ちたらおしまいよ」



　　

　　天然記念物の鏡岩　昔、高崎城の落城した際、火災の炎が映ったという伝説がある


　　
　　国の重要文化財の多宝塔



　　
　　句碑の道

　　「ずい分あるね」

　　「みんな自分の物を残したいのね」

　　車で５分の白寿の湯で、お昼をいただく

　　「ここはね、遠くから来る人が多いんだよ」

　　「あなた、お湯の中から、展望台から見えた白い大きな建物が
　　　見えたわよ、山の上の方に」

　　「僕も湯につかりながら見てたんだよ、正面の山に登ったんだね
　　　あの頂上から、下に見えた山の上に建っていたのが、そうだろう」

　　「夏来たら涼しいかもね、あんな大きな木が茂っているんだから」